ペットは、私たちの心を癒し、心を豊かにする存在として多くの人々に飼われています。
しかしこうした中、心ない一部の無責任な飼い主さんがいることも事実であり、 トラブルをおこしたり、迷惑をかけたり不快な思いを周囲に与えたりすることも多く見られます。

犬は人以上に感受性の強い動物です。私たち人間社会に「子を見れば親がわかる。親を見れば 子がわかる。」という諺があるように、犬と私たちの関係も同じ、養育する者の心、性格が その感受性の強い犬に移ります。

そこで正しく、美しい犬との共生を願って、苑長が65年犬と共に生き、歩いてきた経験から、 飼い主さんのマナー、わんちゃんのしつけなどトレーニングの言葉を順次綴っていきます。
是非楽しんで読んでいただき参考にしていただければ幸いです。



第4回 (続)悩み事の対処方法を考えよう!
2009.8.28




 ごみ箱からごみをあさったり、ティッシュを全部引っ張り出したり、メガネのつるやボールペンをカシカシ 噛んでしまたり、犬のいたずらは次から次へと後をたちません。
目の前でこういったいたずらをしている場合は、すぐに怒ることができます。しかもこのようないたずらは 、注意をすることによって、比較的簡単に治すことができます。また、犬によっては、大人になることで、 自然とこれらのいたずらをしなくなります。

 問題は、飼い主が留守中にいたずらをする場合です。現場をおさえることができませんので、グットタイミング で怒れません。だからといって、「片付ければいいんた・・・」と言って、いたずらを放置するのは厳禁です 。犬のいたずらはどんどんエスカレートしてしまいます。

 もっとも効果的で簡単な解決方法は、いたずらされては困るものを犬の手の届く範囲に置いておかないことです。 当たり前の解決方法ですが、これが最も効果があり、飼い主が見落としがちなことでもあります。 出かける前にゆっくりと室内を見回して、犬がいたずらするような物が周囲にないかチェックするのを くれぐれも忘れずにしましょう。

 外出する際、愛犬に「いってきます」とか 「いい子にしていてね」などと話かけてはいませんか?犬は言葉をかけられることで、自分はおいていかれることを 察知し、その腹いせにいたずらしてしまいます。外出するときは無言で立ち去りましょう。

 帰宅したら、すぐにかまってあげるのではなく、 一度「マテ」をさせて、愛犬がトーンダウンするのを待ちましょう。

 愛犬が落ち着いたら近づきます。ただし 、このとき大げさにかわいがってしまうと、ひとりにされるのがもっとい嫌になり、余計いたずらをしてしまいます。

 いたずらをしているところを現行犯で 見つけたら、すかさず犬の見えない場所に移動し大きな物音をたてます。この姿を決して愛犬に見られないよう注意して ください。

 長時間留守番させる場合は、硬いガムや 知育玩具で遊ばせておくと良いでしょう。また、テレビやラジオをかけることによって、普段の生活通りに過ごす ことができます。少々もったいないような気がしますが、最初のうちはこういった電化製品で慣らしていくのも一つの 方法です。




 大型犬の場合、引っ張られるだけでかなりの体力を消耗します。また小型犬の場合も飼い主より先を歩くことで 、自分がリーダーだと勘違いしてしまい、権勢症候群になってしまう恐れや、拾い食いなどをしてしまう原因にも なります。散歩のときもきちんと飼い主が主導権をに握るようにしておかなければなりません。

 正しい歩き方をトレーニングする場合のポイントは、決して力任せにしないこと、常にアイコンタクトとごほうびを 使って誘導していくようにしましょう。どうしても引っ張り癖が治らない場合は、特殊な道具を使って改善していく やり方もあります。ただし、道具によって、使い方が異なりますので、訓練士に教えてもらうことを お勧めします。

 グイグイ引っ張られての散歩はヘトヘトに なってしまうし、何より恥ずかしい・・・。この場合、犬に引っ張られても飼い主は一歩も動いてはいけません。 グイグイ引っ張っても好きなほうに行けないということを、犬に認識させてください。

 自分(飼い主)の方へ戻ってきたら、 「いい子」とほめてあげて、ごほうびを与えます。ごほうびで誘導しながら、引っ張った方向とは反対に歩きだします。

 中・大型犬の場合、力が強いので、思わぬ 大事故に発展することがあります。犬の大好きなおやつやおもちゃを使って人の行きたいところへ誘導していきます。

 上手に一緒に飼い主と歩けたら、ほめたり、 遊んであげたりすることを忘れてはいけません。ただし、たらだらとやらずメリハリをつけてトレーニングして いきましょう。もし犬が勝手に前へ歩き出したら、くるっとUターンをして飼い主の体の方向に犬を導いていきます。 これを何度も繰り返してください。




 他の犬を怖がる子はたいてい仔犬時代に社会化がうまくできなかった子が多いようです。 仔犬の頃からできるだけたくさんの犬と接触させ、社会化を十分にさせてあげましょう。

 このトレーニングは愛犬にかなりのストレスを与えます。ですから協力してもらう犬は愛犬より年上で なおかつ飼い主に従順な犬を選ぶようにしてください。

 まず犬のぬいぐるみを与え、 犬の形を認識させることからはじめます。この時ぬいぐるみに愛犬の好きな臭いをつけておくとよいでしょう。 他の犬が近づいてきた時、愛犬が吠えるからといって、抱っこしてしまうのはよくありません。 この場合おやつなどで愛犬の気を引きつつ、その場を静かに通り過ぎてください。

 愛犬が慣れてきたら、あらかじめ 友人などに協力してもらい、落ち着きのる犬と接触させます。このときお互いのリードは短めにしておきましょう。

 飼い主同士が親しいからといって、 無理やり犬同士を正面から近づけてはいけません。犬が苦手な子はさらに恐怖心が強くなってしまいます。 かといって、もしものときを心配するあまり、極端に他の犬から遠ざけてしまうと、より臆病になってしまいます ので、過保護は厳禁です。また、頻繁に声をかけてしまうのもよくありません。。




 自分の犬がとても臆病で、他の犬に近づいただけでも震え、ビクビクしてしまうようなら、 無理に仲良くさせるようなことはありません。余計ストレスがたまってしまい、心の病気を発症してしまう 恐れがあるからです。とはいえ、病院などにいくことも考えて、最低限飼い主の側でおとなしく待てるように しておきましょう。


 初対面の犬同士は、飼い主が無理やり 仲良くさせようとはせず、始終犬同士がどんな行動をとるか見守っていきましょう。あからさまに尻尾が下がって いたり、震えていたら、無理には近づけようとしてはいけません。

 初対面の犬は、お互いのお尻の臭いを かいであいさつします。これで犬は相手がどこの誰なのか認識するのです。この行動をとる犬種は、 比較的社会化ができている犬だといえます。

 極端に嫌がっている場合は、無理に 近づけようとはせず、しばらく時間をおきましょう。もともと神経質な犬は、自分から犬に向かっていくのが 苦手ですので、じっくり時間をかけてください。

 あまり社会化のできていない犬の トレーニングは、愛犬より年上でおおらかな性格の子に協力してもらってください。

どうしても仲良くなれない場合
 どんなに時間をかけてもどうしても仲良くなれない場合は、無理に近づけることはしないでください。 特に同性同士は仲良くなれないことが多く、ときには大ゲンカになって手が出せなくなってしまうこともあり ます。また仔犬のうちに怖い経験をしてしまった犬は、なおさら他の犬を受け入れることができなくなっています。 犬に慣らす練習を始める前に、自分の犬にどこまで仲良くさせたいのか、もう一度じっくり考えてから トレーニングを始めても遅くはありません。




 自分の愛犬が初めて他の犬と接触するときは、飼い主も緊張してしまいます。しかしあまり過敏に反応して しまうと、犬にも伝わってしまいます。その結果、神経質な子は、他の子が怖いと感じてしまうのです。 犬はもちろん飼い主もリラックスして対面させましょう。協力してもらう犬は、おとなしい子に限定してください 。万が一相手の犬が威嚇してきたらすぐ対面をやめさせます。また、愛犬にストレスがたまっているようでしたら、 無理に近づけないことです。ただし、愛犬がまだ小さくて危ないからといって、過保護にしてしまうのも問題 です。本来、犬は生後3ヶ月から4ヵ月の間に、生きていく上での大切なことを学んでいきます。 この時期を逃してしまうと、後に問題行動をしてしまうことにつながりますので、できるだけいろいろな所に 連れていきましょう。

 自分より大きめの犬と対面させるときは、 あらかじめおとなしい性格の犬を選んでおきましょう。また、大型犬の仔犬と小型犬の仔犬は大きさが違います ので、仲良くさせたい場合は、愛犬より年上の落ち着いた犬を選んでください。

 あまりにも脅えているようでしたら、 飼い主が抱っこしていてもかまいません。対面する犬にはきちんとリードをつけてもらい、万が一の場合に備えて 、きちんとコントロールをしてもらうようお願いしましょう。




 成犬同士のケンカでは時としてトラブルになってしまうケースもあります。慣れない飼い主だとつい、 「止めて!」、「離れなさい!」などと大声を発してしまいます。犬はこれを「自分を応援してくれているんだ」 と解釈してしまうことがあります。とくに飼い主命の犬は、飼い主の言葉を聞いてますますヒートアップします。 決して騒がず冷静に対応しましょう。

 では一体どんな対処法があるのでしょうか?まずケンカしている隙をねらって、首輪の中に手を入れ、 後ろに引っ張ってください。そして軽くショックを与え、「No!」といいます。その後マテをさせて犬が 落ち着くのを待ちます。それでもできないようであれば、ホースなどを使って勢いよく水をかけます。 その際、ほとんどの犬が一瞬ビックリして怯みますので、その瞬間を狙って引き離すようにします。

 たいていの飼い主は、犬同士のケンカが 始まるととうしていいかわからなくなり、つい大声をあげてしまいます。声を出してしまうのはわかりますが、 それではケンカがひどくなる一方です。冷静に対処ができるようにしましょう。

 すれ違った瞬間からケンカを始めて しまう場合もあれば、遊びがヒートアップしていくうちにケンカになってしまうなど、段階はさまざまです。 どの時点で止めていいのか飼い主としては難しいところですが、犬の尻尾の位置や顔つきが変わってきたなと 思ったら、すぐに止めに入ってください。

 どちらかの犬がお腹を出した時点で 勝者は決まります。犬にとって首元やお腹というのは一番弱い部分のため、これを相手にさらけ出すことで 敵意がないことを示しています。

普段からスキンシップをかかさずに!
 犬同士のケンカをとめられるのは、双方の飼い主だけですので、普段からスキンシップを兼ねつつ、 服従訓練をしていきましょう。やり方は簡単!犬がくつろいでいる時を見計らって仰向けにしたり 、尻尾や首元を優しく撫でてあげます。一日10分以上を目安に続けていきましょう。




 じゃれながら噛んでくるとはいえ、やはりやめさせたいのがあま噛み。こちらが怖がったり、 神経質になると、かえって犬の行動はエスカレートしてしまいます。毅然とした態度でトレーニングに 臨みましょう。またあま噛みとはいえ、大型犬の場合大怪我に発展することもあります。 噛みくせのある犬を飼っている場合は、中・大型犬はもちろん小型犬もお散歩など外出するときは、 十分注意しましょう。

 とにかく一番いいのは、噛まれてもいっさい反応しないことです。怒っても、痛がってもいけません。 遊んでいる最中などにもあま噛みをされることがありますが、この場合には事前に噛みつき防止スプレー を散布して対策をとってください。

 お散歩の最中にじゃれて噛んできたら、 まず犬が離す瞬間を待ちます。このとき「ダメ!」や「いたい!」などと大騒ぎすると余計に興奮してしまい ますので、決して大騒ぎしないことが大切です。

 リードを片足で踏み、コントロールを します。同時に目線を犬から外し、無視をしていきます。もちろん声をかけてもいけません。

 おやつやおもちゃなど愛犬の大好きな ものを使って誘導しながら歩きましょう。じゃれついてきたら、もう一度最初からやり直します。 おとなしくなったら、ほめてあげましょう。ただし、興奮しない程度にほめるのがポイントです 。一言「いい子ね!」ぐらいでとめておきましょう。


 叱る時の注意!

犬は、叱られること・褒められることで変化します。

 多くの場合、叱るとき犬の名前を呼んでしまいます。名前を呼ばれた後に必ず怒られるのでは、 犬にとって、その名前は怒られる言葉と全く同じように感じてしまいます。ポイントは、「だめ」 「いけない」など、はっきりメリハリのある声をかけることです。そして何回も何回もくりかえし言うこと、 くどくど余計な言葉を添えないこと、そして叱るべきことが起きた時に、時間をおかず即座に対応することが 大切です。なかなか本気で怒ったり、叱ったりすることが出来ず、つい優しく叱ったりしますが、 これでは犬は、叱られていることが認識できません。叱るときは、犬の目をじっと見て、心を鬼にして メリハリのある言葉をかけてください。また家族で叱るときの言葉を統一しておくことも大切です。

 逆に褒めるときは、心を込めて、ほめ言葉とかけ、撫でるなど喜びの感情を伝えてあげてください。





 以上4回にわたり、犬との幸せな共生に当たって、基本的なお話をさせていただきました。
お話するにあたっては、Dogボランティアクラブの坂本先生にもご協力いただきました。

次回からは、これまでの体験談、すぐに役立つお話、犬の笑える話等など、思いつくまま、 気ままに綴っていきたいと思います。これからも気軽に笑って読んでいただき、 愛犬との幸せな生活のために少しでもお役にたてていただけたら嬉しく思います。




ご覧になりたい項目をクリックして下さい。

     第1回 犬との共生に当たって!
     第2回 しつけとは・・・犬の社会化について考えよう!
     第3回 悩み事の対処方法を考えよう!
     第5回 ポチ森ドックランの魅力
     第6回 ドッグランで早く犬同士を仲良くさせるテクニックは?
     第7回 わんちゃんは、お母さんの家計のやりくり先生
     第8回 犬種別犬の歴史・特徴について〜愛犬の歴史知っていますか?
     第9回 犬の存在価値を認識しよう!




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